時計って、普通は時計回りに針が進みますよね。(当たり前)
でも、反時計回りに針が進む時計があったら面白いと思いませんか?
今回は、市販の時計を少し改造して「逆回転の時計」を作ってみました。
細かい作業はありましたが、想像していたよりも簡単な工作でした!頑張れば小学生の自由工作でもできそうです。
実は、市販でもこんなものが売られておりまして👇
美容室やダンス教室など、大きな鏡越しに時間を確認する場所で使われていることが多いようです。
なぜ作ろうと思ったか
理由はずばり、「洗面所で時計を見たいから」。
朝のバタバタした時間、身支度をしながら時計を見られると便利ですよね?
でも、我が家の洗面所をイラストにしたのがこんな感じで👇時計を置く余裕のある広さではないんです(笑)

お風呂の給湯器にも時刻表示はありますが、
・体をひねらないと見えない
・朝は給湯器の電源が切れていることが多い
という問題も。
じゃあ 鏡の上に時計を取り付ける? とも思ったのですが、洗面台のある壁はコンクリートで、フックを固定できず断念。
そこで思いつきました。
「鏡越しに時計を見ればいいじゃん!」
ドアの上の壁にはフックを固定できたので、ここに時計を設置すれば鏡越しに見ることが可能です。
鏡に映った時計を見るということは、
左右反転した文字盤 + 針は反時計回りに進む
必要があります。
文字盤の左右反転はCanvaでサクッと作ることにして、時計の改造を行っていきましょう。
作っていこう!
今回の改造では「3つの失敗」をしました。
この記事では、その失敗も含めて詳しく紹介します。
▶ 使った時計(そして失敗①)
100均で購入した500円の時計(連続秒針タイプ)


ここで最初の失敗。
失敗①:連続秒針の時計を選んでしまった
理由は後述しますが、どうやら
連続秒針のムーブメントは逆回転改造ができない
ようなのです。
写真を撮っている段階ではそんなこと知るはずもなく、うきうきで分解していました…(笑)
ただ、改造手順の説明としては問題ないので、ひとまずこの時計で説明していきます。
手順1:前面のガラスカバーを外す
裏側でネジ止めのタイプや、ツメで固定されているタイプがあると思います。
今回の時計は、フレームの上下左右にツメがあり、マイナスドライバーを差し込んで外しました。

手順2:ムーブメントを取り外す
時計本体の機械部分を「ムーブメント」と呼ぶらしいです。
表側から秒針・長針・短針を外し(手で引っこ抜けます)、裏側からムーブメント本体を取り外します。


手順3:ムーブメントを改造する
ムーブメントの側面のツメを外して開けると、歯車がぎっしり…。
この後歯車を全部取った後元に戻すので、開けた瞬間に写真を撮っておくことを強くおすすめします!

歯車を一つ一つはずして、コイルの部分を取り出します。

コイルの部分はU字型の金属パーツ と 銅線が巻かれたパーツ(電磁コイル)に分かれます。
この U字パーツを一度抜き、180度回転させて 入れ直します。
こうすると、コイルの極性が逆になり、針が逆方向に回転する仕組みです。


写真の丸で囲んだ部分の穴の位置が、BEFORE⇒AFTERで違うのが分かりますか?
U字のパーツを180度回転させると、こんな風に反対向きになります。

手順4:組み戻して完成…のはずが?
本来なら、
歯車を戻す → 蓋を閉じる → 本体に戻す → 針を取り付ける
で完成のはずでしたが…
なぜか時計が逆に回りません。
少しだけ逆に回ったと思ったらまた通常方向に戻ったり、とても不安定な動きをしていました。
ここで調べたところ、
連続秒針(スイープムーブメント)には、逆回転を防ぐ仕組みが入っている
らしく、今回のような極性反転だけでは逆回転できないと判明しました(泣)

※後半で詳しい解説を入れます!
仕方なく別の時計で再チャレンジ。
2つ目に分解したのはリビングで使っていた時計。たぶんニトリで10年くらい前に購入したものだと思います。昔すぎてあまり覚えていません…(笑)
(再)手順3:ムーブメントを改造する
手順としては今説明したものと同じです。
ムーブメントも歯車の大きさなどは少し違いましたが、基本的な構造は同じようです。

こちらもU字金属板を180度回す作業を行ったところ…
失敗②:金属板がムーブメントに収まらない
よくよく見ると片側の金属板には穴が2つ空いていて、
それがムーブメント土台の形状と合うように設計されていました。

つまり、
向きを間違えて入れられないようにする“設計上のストッパー”になっているようです。
(工夫自体は賢いけど、今回の工作には大敵…)
そこで、穴を開けたい位置にキリを当てて体重をかけ、逆側にも穴を開けて無事解決。
うまく言い表せないのですが、U字の金属板自体が2枚の金属を貼り合わせてある?様な構造で
片方には既に穴が開いていました。「もう片方にも穴を貫通させた」という感じです。
文字盤を反転させよう
文字盤はCanvaで作りました。
ポイントは、
テキストボックスの文字は反転できないので、Canvaの「素材」から数字の素材を使う
ということ。
これで左右反転した「鏡文字盤」が完成!
作ったデータがこれです👇ナチュラル系でいい感じにできたのでは?

文字盤を貼り、ムーブメントを戻し、針を取り付けて…
今度こそ完成!と思いきや、
失敗③:秒針が途中で止まる
1周くらいは動くのに、そのあと動かなくなりました。でもカチカチ時計が進む音はします。
おかしいなと思ってよく見ると、なんと秒針が歪んで長針に引っかかっていました。図にするとこんな感じ。手で針を引っこ抜くときに針が若干曲がってしまったようです。
水平方向からよく見て、針同士が重ならないように設置しなおしたらちゃんと治りました!

完成したので、洗面所に設置してみました!
鏡越しに見てちゃんと時計として成り立っています^^
(非常に生活感のある洗面所の写真で失礼いたします)

時計が凄く見やすくなって、大満足の工作でした😊
✨ChatGPT補足:なぜ連続秒針は逆回転できないのか?
ちなみに…
ChatGPTに ”なぜ連続秒針は逆回転できないのか?”の補足説明をしてもらったところ、
こちらの回答をくれました👇
難しいことはよくわからないけれど、
カチカチ音を鳴らさないようにするためにそんな工夫があるんですね。
まとめ
今回、100均の時計を改造して 反時計回りに針が進む鏡専用時計 を作ってみました。
作業中はいくつかの失敗もありましたが、
鏡越しに時間が確認できる 使いやすい逆回り時計 が完成しました!
朝の身支度もこれでスムーズになり、作ってよかったなと感じています✨
工作好きな方はぜひチャレンジしてみてください。
DIYの楽しさを味わえる面白い工作になると思います😊

